スジコウイカ
2011/08/17
伊豆のダイビングで見られる生物
撮影地:伊豆海洋公園 水深:20m
このイカは伊豆のダイビングポイントの砂地に多く生息しています。
伊豆海洋公園のダイビングポイントでは砂地の至る所で確認でき、特に春から夏にかけて求愛行動が頻繁に見られるようになります。
雄は雌を追いかけ2本の足を盛んに振りかざし求愛しています。
時には三角関係、四角関係になったりしてますがお構いなしに求愛しています。
どんな生物の世界も一緒ですが、気が多くて浮気者は結局相手にされず、求愛に失敗しています。一人のスジコウイカを一心に追いかけ何時間もかけて求愛した雄でさえ時には失敗に終わる求愛行動ですから当たり前ですがね。
伊豆海洋公園のダイビングで求愛行動から産卵にいたるまでを映像にするにはよほどの運がないと駄目でしょうね。
それでもなければ、テクニカル器材を使ってダイビングして10時間以上粘れるなら可能性が無いわけでもありませんが、伊豆のダイビングでは潜水可能時間がネックになることでしょう。
求愛行動は大きく2通りあり、ひとつは真ん中の2本の足を普通に上げ雌にいいよるパターン、これで相手の気があるかどうかを確認しているようにも思われますが定かではありません。
もうひとつは2本の足を扇状にして求愛するパターン、このときは周りなど殆ど気にしていないのではないかと思われるくらい一目散に雌に寄り添いこれでもか、これでもかという具合に本気モードで求愛します。こんなときに他の雄に邪魔でもされるようなら、身体半分を雄に対する攻撃モードの模様に変えつつもう半分を求愛モードの模様に変えるというとても信じられない行動を魅せます。
アオリイカやボウズコウイカにも見られますが求愛行動以外に擬態行動も良く観察できます。海藻により添い海藻に擬態して獲物を狙ったり、自らが浮遊する海藻そのものになりきって獲物を狙っている光景をよく見ることが出来ます。