エツキイワノカワ
2011/08/11
伊豆のダイビングで見られる海藻
撮影地:伊豆海洋公園 水深:7メートル 撮影ポイント:伊豆海洋公園 1の根
撮影日:2010年1月10日
この海藻は日本各地に分布します。生育場所は潮下帯で大きさは直径3ー5センチくらいです。伊豆海洋公園では1の根絵周辺に、富戸のダイビングでは2の根周辺でよく見ることが出来ます。イワノカワ属は人名にちなんでいます。日本には7種類が知られています。本種は浅場や深場の日陰特に岩陰に這えています。その風貌はよく山の中で見かける菌類のサルノコシカケにそっくりです。大きさは全然小さいですが。水中で重なって生活しています。表面は暗紅色ですが、裏面は石灰を沈着するためなのか、ほとんど白色です。短い柄があるのでこの名前がついたそうです。からだは薄いので、乾くと表側に反り返ります。毎年春先になると、この海藻の表面にダンゴウオの生まれて少し時間がたった個体が表の表面にくっつきます。ダンゴウオは伊豆海洋公園のダイビングや富戸のダイビング、八幡野のダイビング、川奈のダイビング、赤沢のダイビングでも人気の魚ですが、近年数がめっきり減ってしまいました。ダンゴウオがこのエツキイワノカワにくっつくとカメラを持ったダイバーが増え始め、中には海藻をちぎるなどとんでもないことをする人たちがいます。このためダンゴウオの周りの岩肌は白っぽくなり他の魚にも認知されてしまいます。それゆえ襲われやすくなり、あるいは居心地が悪くなり移動するときに捕食されてしまったりしています。伊豆海洋公園の安定しない壁で撮影するとき中性浮力がうまく取れない人たちは本人は気がつかなくともレンズが海藻本体に接触して切り離され同じような現象が起きてしまっています。くれぐれもそこに生活する生物を侵害するような行為はやめてもらいたいものです。