コブダイ
2011/08/17
伊豆のダイビングで見られる生物
撮影地:伊豆海洋公園
撮影ポイント:伊豆海洋公園 1の根
水深:27メートル
撮影日:2009年12月2日
コブダイSemicossyplus reticulatus(Valenciennes)は別名カンダイとも呼ばれ、スズキ目ベラ科タキベラ亜科に属する沿岸岩礁性の魚で、巻貝類や甲殻類などの硬い餌を好み、全長1メートルに達します。温帯域に適応した種類で国内では琉球列島を除く青森県以南に分布し、黒潮の影響が少ない日本海や瀬戸内海に多いといわれています。国外では朝鮮半島南部や広州から報告されています。本種が成長に伴い、斑紋や体型を変化させることはかなり以前から知られていました。1846年に刊行されたシーボルトの『日本動物誌』第9分冊にはメスからオスへの性転換に伴う体形・体色変化(前頭部がこぶ状に肥大すると共に、体色が赤褐色から桃色へ変化する様子)が図示されています。伊豆海洋公園のダイビングポイントで最初見かけたときは大きな個体がブリマチ側と1の根周辺に1個体づつ確認されました。その後1の根周辺にいたやつがいろいろなところからメスのコブダイをつれてきました。気がつくとコブダイのハーレムが出来上がっていて大きい個体、中くらいの個体、小さい個体あわせて10尾以上になってました。こいつらは非常に人懐っこくダイビングしている人を見ると擦り寄ってくるほどです。誰かがサザエを砕いてあげているらしく石を叩くとたとえ遠くに離れていても近寄ってきます。ですが何もあげないと時にはカメラのアームをかじったりするので注意が必要です。行動範囲もたいへん広く時にはお隣のダイビングポイントである八幡野にまで遠征しているようです。